博物館の秘密
16日からスタートした『動物、動物たち』は、パリの国立自然史博物館の一部を大改修した際にその模様をカメラに収めたドキュメンタリーです。この映画を上映するならば!と、7月のある昼下がり、富岡にある県立自然史博物館に行ってまいりました。本当は、この上映に際して博物館の学芸員さんにお話が聞けたら楽しいかも!という目論みもあり、あわよくばお越しいただけないかとお願いに行ったわけなのですが、夏休みと言えば当然目も回る忙しさ…。ということで、願いかなわず…。
でも、久しぶりの博物館をだいぶ堪能してきました。
平成8年10月に開館し、つい先日の8月8日には開館以来の入館者が200万人に達したとか…。すごい数字です…。
今回足を運んだのがおそらく4回目、だと思うのですが常設展もしばらく行っていない間に新たな展示物も数点。時間の関係でかなり自分的には足早に見たつもりですがたっぷり1時間半かかりました。いやあ、見事。見応え十分。
『動物、動物たち』を見た後なので尚更、今までと違った感覚で展示物を眺めることも出来ました。どれだけの人の手が、この展示の際に入っているのか、この羽1枚1枚をどうやってはりつけたのか、剥製はどうやって作られたのか修復されていったのか。昆虫たちはどうやってピンにさされたのか…。思い出しながら、まじまじと見つめていくと、物が作り出されて形になることの不思議と壮大な時間の流れに圧倒されました。
もちろん。恐竜たちの変遷や、人間の進化、群馬の生物たちの生態も改めて勉強になりました。
映画を観るとまず、目を引くのが動物たちがどのようにして甦っていくか、という作業だったのですが、同時に気になるのはやはり、人の姿でした。そして、実際に博物館へ行ってみて、思ったのも人の魅力。
何度となく学芸員の方達がスタッフルームからなにやらたくさんの書類を抱えて出て来たり、足早に展示コーナーを通り抜けていく姿を目撃しました。知的なムード漂う足取りでドアをすり抜け展示室の角へと消えていきます。あのドアの向こうにたくさんの秘密が隠れているような気がして、思わずじっとその動きを見ていました。頭の中を歴史や自然や環境がうごめいているんだろうなと思うと、いつかやっぱりお近づきになりたい!いろんな話しが聞いてみたい!と、次回の上映とのタイアップをどうにかひねり出してやろうと思ったのは言うまでもありません。
さて。映画の話しに戻りまして、この映画をもっともっと楽しんで頂きたい!と企画したのがスクリーントークです。22日の10時20分の回の上映では映画研究家の村山匡一郎さんに『動物、動物たち』を題材にお話しして頂きます。いろんな切り口で映画を楽しめること受け合いですので、是非是非この機会にご鑑賞ください。
そしてお時間ありましたら、群馬が誇る自然史博物館へも是非。
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