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7月17日『ユリ子のアロマ』舞台挨拶レポート

こちらも遅くなってしまいました。

7月17日(土)に行われた『ユリ子のアロマ』、吉田監督の舞台挨拶の模様をお届けいたします。

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7月17日(土)
20:35の回のに
『ユリ子のアロマ』吉田浩太監督による
舞台挨拶が行われました。

1

司会(以下S):『ユリ子のアロマ』についてゆっくりお話を伺っていこうと思います。吉田浩太監督どうぞ。

吉田監督(以下Y):観て下さってありがとうございます。いかがでしたでしょうか?

S:私の方でいくつかご質問させて頂きながら、進めさせていただきたいと思います。まずこの作品の構想、企画の時期から撮り始めるまでのお話しをお聞かせいただけますか?

Y:企画自体は僕が以前撮った作品の『お姉ちゃん、弟といく』の評判が良くて、これも江口のりこさんが主演なんですけれども。それを、今回の作品のプロデューサーさんが気に入ってくれていて、『お姉ちゃん、弟といく』は自主映画に近いかたちだったので、そこに。。。。。という所から企画というのが始まっていきました。

S:そうすると江口のりこさん在りきというところで始まったのでしょうか?

Y:そうです。

S:では、題材というかモチーフみたいのはどこから浮かんできたのでしょうか?

Y:僕はずっと剣道をやっていて、この物語にも出てくる徹也も剣道をやっているのですが、僕のなかで剣道の籠手の匂いには、すごくコンプレックスとしてあったんです。その匂いをどっかで肯定されたいという気持ちがあって、その匂いに年上の女性がハマっていってくれたら嬉しという気持ちがあったんだと思います。

2_2 

S:実際にお友達にフェチの方が居たというわけではないんでしょうか?

Y:空想なんです。ファンタジーですね。

S:ファンタジーといっても、そこから物語が広がっていく訳なんですけれども、物語の最終形というか結着点を、どこにしようと最初は考えていたのでしょうか?

Y:僕は『ユリ子のアロマ』を撮る前に、大きな病気をしたんですけれども、その時、感じたものに嫌味じゃなく最終的に辿り着きたいと思っていました。っというのは、病気をすることによって身ぐるみを剥がされてしまう感覚というか、自分は素のものでしかないなという感覚になった時があったんですよね。その感じをユリ子が持っている変態性みたいなものを肯定するというのは、かっこよすぎるかもしれないんですけれども、そういうところに辿り着きたいという気持ちはありました。

S:人間の持っている本能というか、どうしても抗えないもの、自分では如何しようも出来ないものに対して、前作も今作もモチーフになっていたと思うのですが、それは何故でしょうか?

Y:僕自身は、そんなに変態ではないと思うのです。多分、変態への憧れだと思うんです。

4

S:江口のりこさんをはじめとして特異なキャラクターを作り出す人選がかなり重要だったと思うのですが、前作も含めて江口のりこさんを選んだ理由をお聞かせ下さい。

Y:江口さんは言われたらそれをスッとやってしまう方なんですね。そこが、恐らく良いところだと思っていて、っというのは、ユリ子はヤバイ奴だと思うんです。普通いないっていうか。ここに対して「私は役者としてこうなんだ」っと言ってしまうと、ダメになってしまうと思ったんです。そこを、江口さんというのは、スッとやってしまうんです。そこの、軽さみたいなところが、僕の考えているキャラクターと江口さんの魅力が組合さって、一つのものになるという気がしています。それは、前作でも感じていた事なので、『ユリ子のアロマ』でももうちょっとやりたいなと思いました。

S:撮影をしていく中で、考えているシーンと江口さんが演じて変わったところ、演出など加えて変えていこうとしたところは、あったのでしょうか?

Y:『ユリ子のアロマ』に関しては、本を書いている時点で江口さんに決めていた。現場では「これ以上の事をやって下さい」と言うことはありました。頭を舐めるシーンとかは、「マズイだろうな」と思いながら、江口さんなら大丈夫だと。

S:徹也役に染谷将太くんを選んだ理由をお聞かせ下さい。

Y:彼の事は前々から知っていて、彼はテレビドラマ的なイケメンではなくて、映画的なイケメンだと思っていたんです。映画的に映る俳優さんだと。そこが、凄く良いなと。

S:美保純さんの存在も気になりました。不思議な人達の中で、一般論的にはまともな事を言う人物だったと思うのですが、選んだ理由や演出、どんなキャラクターにしたいと思っていたのでしょうか?

Y:僕が昔からファンだったのがいちばんの理由なんですけりども、美保さんに関しては、客観的な立場ではあるんだけれども、持っている変態性みたいなものを自分で出さない様にしているだけだ、と云うのは話しました。

S:『ユリ子のアロマ』全体で最初描こうと思っていた事が、完成になって大きく変わったところなどあったのでしょうか?

Y:少し質問と違うかもしれないんですけど、脚本を書いた時点では、タイトルが『泥花(ドロバナ)』というタイトルを付けたんですね。汚いものと綺麗なものがミックスされた作品をやりたかったんです。作品全体としては、ユリ子という綺麗な世界に住んでいる人が、徹也の汚い世界に出会って、何かしらの綺麗なものと汚いもが、融合した作品を目指していました。最終的には、アロマというものが少し強くなった気がします。

S:では、アロマをキーワードにしたのはなぜだったのでしょうか?

Y:匂いに敏感な人ということで選んだのもあるんですが、アロマが匂いを出すもの全てに対しての興味を示せるのだと思ったからです。

3

S:今後はどんな作品を撮ろうと考えているのでしょうか?

Y:『ユリ子のアロマ』でもあった様に「誰だっておかしいところが有るじゃない」って言っているように、僕はそういう方向でやりたいと思っているので、そこを、もう少し広げた作品を撮りたいと思います。

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