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『ねこのひげ』:働くセンサー

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いよいよ、この日を迎えることになりました。
『ねこのひげ』7月5日から1週間限定上映が始まります。

 いわゆる、とっても小さな小さな 作品です。地方上映第一弾です。これから少しずつ全国的に広がっていく事を願ってやみません。

 本作は2005年に製作されました。自主上映作品のようなものだと言えばわかりやすいでしょうか。企画を立てる、お金集めをする、キャスト・スタッッフを集める、作品を完成させる、売り出す。すべてを自分たちの手で一生懸命やり遂げる。公開までに2年の月日が流れ、2008年にやっと劇場公開されました。
 こういった映画は山ほどあります。作られたけれども上映する場所がない そのために日の目を見る事なく埋もれていってしまう映画が五万とあります。それを由々しき問題として、少しでも多くの作品を上映していきたいとは思いますが、だからといって何でもかんでもというわけにはもちろんいきません。

 そこらへんは偉そうでも選ぶ目利きがなければならないと、劇場側としては思います。

 そして、出逢ったのが『ねこのひげ』です。
 男がいて、女がいて、出逢ってしまった二人が一緒に暮らしています。互いに離婚を経ての生活も3年目。小さなアパートで毎日が普通に過ぎていきます。猫の慎之助はいつものーんびりとそんな二人を見つめています。一方が寝ぼけ眼で起きて来たら、早起きしていた相方が珈琲を入れたりします。
 食事して、仕事して、買い物に行って、猫とじゃれて、仲間と飲んで。生活はそうやって過ぎていくけれど、もちろんそれぞれいろんな想いを抱えていたり時にはくじけたりします。そんなときは相方がだまって肩をさすってくれます。いろんなことがあるけれど、やっぱりそうやって時間は過ぎて生活は続いていきます。ひとりじゃないから進んでいける。距離が測れるから進んでいける。
 恋人がいて、気の合う仲間がいて、友だちがいて、心配してくれる家族がいて、一歩おいて自分をみる。そうやって人は一歩一歩前に進んでいくわけです。

 そんな人たちをカメラは優しいまなざして、じいっとゆっくりと捉えていきます。画面に彼らの感情が浮き出るかのように。
 事件を描こうとする昨今の映画とは趣が違います。
とってもゆるやかなそれでいてがっしりとした存在感のある、映画です。

 そしてやはりこういった風情をきっちり描き込むのはどうしたって役者陣の腕の見せ所だったりするわけで。実に。皆さんがいい味です。実は地味にかなり豪華なキャスト陣。

 是非、是非、足を運んでこの映画をご覧になってください。煌めく小品が埋もれないためには映画を上映する+そしてご覧頂く方がいる という事が一番と思っています。

 そしてそして。
初日には、矢城(やぎ)監督と、企画・製作・脚本そして主演をされた大城(おおき)英司さんにお越しいただきます!是非、是非、彼らに会いに皆さんいらしてください。
 14:50分の回、18:50分の回、両方に上映後ご登場頂きます。
皆様のお越しをお待ちしています。1

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