懺悔
今日は、8月8~21日まで、2週間にわたり当館で上映する「懺悔」の紹介です!
監督は、巨匠テンギズ・アブラゼ。「祈り」(1968年)、「希望の樹」(1977年)に続く、懺悔三部作の悼尾を飾る大作といわれています。
実はこの「懺悔」という作品は、1984年に製作され、以来長らく日本で公開されずにいました。
物語は、架空の地方都市が舞台。
その街で、長く市長として権力を振るっていた男ヴァルラムが亡くなりました。
そのことを知った一人の女性ケテヴァン。
彼女にとって、ヴァルラムは、かつて両親を粛清した上に殺害し、 彼女の人生を大きく狂わせた張本人だったのです。
そして、ケテヴァンの回想を通し、ヴァルラムへの告発・独裁政権下の粛清による市民の苦難の道のりが、幻想的に、力強く描かれてゆく・・・・・・。
描かれている自由と人権のメッセージは、強く普遍的であり、不安定な情勢が続く今の時代においても、重要な作品であるといえます。
本作で、ヴァルラムとその息子アペルの2役を演じたアフタンディル・マハラゼは、本作が現代においても古く感じないことについて、「残念なことに、今も昔も変わっていないという事でしょう。」と言及していたそうです。
上映時間は2時間33分と、やや長めです。しかし、ほとんどの劇場が、もう上映を終了しております。関東圏では、「懺悔」を観られるラストチャンスかと思います。
8月8~21日の2週間という、短い上映期間ですが、ぜひ「懺悔」を観にいらしてください。お待ちしております!!
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