ゼア・ウィル・ビー・ブラッド <OIL>
いよいよ、本年度洋画ベストワン!と言い切っていいでしょう。
『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』がスタートしました。
1920年代に書かれた小説『OIL』が現代に映画として姿を現したわけですが、
人間の情や欲というものは様々に形は変われどもいつの時代にも確固として<在る>もので、
それを見事に映画に封じ込めた一級品です。
強欲、悲しみ、怒り、不安 カリフォルニアの広大な土地にそれらが ぐるぐると渦巻いていくのです。
監督はポール・トーマス・アンダーソン。
『ブギーナイツ』で一躍その名を轟かせ、『マグノリア』でその地位を確立したかと思えば、『パンチドランクラブ』なるセンスの良い恋愛ドラマも描きあげる、その時々で実に柔軟に自分の感と技量を遺憾なく発揮出来る監督のお一人と思われますが、今回挑んだ大作は見事な花を咲かせています。
古典的な映画の魅力と、同時に全く古めかしくならない鋭さのある映像と、その映像を更にもり立てる奇怪なそれでいてはまりにはまる音楽(レディオヘッドのジョニー・グリーンウッドが担当!!)、唯一無二の空間を造り、ダニエル・デイ・ルイスが、ポール・ダノが素晴らしき迫真の演技で魅せきる2時間40分。
あっ という間に映画が終わってしまいます。驚きです。
たくさんの興奮が体中を駆け巡りながら映画館を後にすることでしょう。
語り尽くせる映画ですが語り過ぎてはならないと思うので、詳細には触れません。
ですが、ぜ ひ と も ご覧いただきたい。
『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』8月22日金曜日までの上映です。
お待ちしています!!
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