どこにも向かってない音
上から突然ものすごいものが落ちてきたような
どこからか湧き出してきたような
轟くような
大地を引っかくような
やわらかいような
波紋が広がるような
水がぴちぴちと跳ねるような
雅楽のような
生活臭がただようような
異次元に迷い込んだような
くるくる回るような・・・
これ全部『ウルトラ~』の劇中に使われている音楽の印象を感じるままに羅列してみました。
どれもバラバラな印象。
強烈な印象を残す音。しかし、これが映像と一緒になると・・・
音と映像とがぶつかり合って共鳴して、決して音だけが主張していないのです。これは不思議な音体験でした。
監督からは「ノイズみたいな」「ひとつの感情を想起させるような音ではなく、どうとでも取れるような曖昧な音」という発注だったそうです。
音楽担当は大友良英さん。
ジャズからノイズまで幅広い音楽活動をされています。
カヒミ・カリィのプロデュースや、数々の映画音楽もご担当。
相米慎二監督作品をはじめ、シネマテークたかさきで最近上映したものでは、ショートフィルムズ「みんな、はじめはコドモだった」李相日監督の「タガタメ」、今秋公開の『色即ぜねれいしょん』(田口トモロヲ監督)の音楽を担当されています。そして現在、大友さんのドキュメンタリー映画「KIKOE」(岩井主税監督)が渋谷・ユーロスペースで公開中です!
横浜監督は、大友さんの音楽を「どこにも向かってない音」と表現されています。どこにも向かってないから、どこへでも行ける。だから、とてつもないエネルギーを持つ横浜作品とぶつかりあって一緒になれる。
そんな「音」にも注目(耳)してみてください!
サントラは、劇場内のBGMで流してますので、上映前に聞き耳立ててみてください!
そして、劇場でも販売してます!
『ウルトラミラクルラブストーリー』オリジナルサウンドトラック(¥2,200)
作詞:横浜監督、作曲(即興):大友良英、歌:松山ケンイチによる「ダイナマイトの夜」も収録されてます。必聴です!
コメント